アクセス解析 カウンター SEO ドリーム愛ランド 「僕の彼女は甲殻類」[5]-1
ドリーム愛ランド
日々の出来事を日記に書いていきます。
「僕の彼女は甲殻類」[5]-1
[5]

「やっぱ転ばぬ先のキャンプ用具だな」

中里はテントロープで器用に縛っていく。

男は完全に気絶して泡を吹いていた。

「ふぅーこれでよしっと。こいつ、知ってる奴か?」

振り返って、ベッドの上の友里に訊ねる。

友里はふるふると首を振る。

まだショックが残っているようで、魂が抜けたような顔をしている。

「一体……どうやってこの家に……?」

ポツリと友里が呟く。

エントランスの自動ドアは、居住者がいれば一緒に入ることは出来る。

だが、玄関のドアはオートロックだった。

「入った方法? ……ふむ、なるほど」

中里は顎に手を当ててゆっくりと頷いた。

「今日来る時に、エントランスでソファを運ぶ作業服姿の男とすれ違った」

そしていつものように何の脈絡も無く、話は唐突に始まった。

「顔は覚えてないが、金髪だったのは覚えている。これがまず一つ。そしてこいつはかなり良い体格をしている」

中里は男の横にしゃがむ。

「つまり引っ越し作業にかこつけて、合い鍵を作ったってところが妥当だろうな」

そう言って男のポケットの中を探った。

「ほら、あった。これで入ってきたんだろう」

ポンと鍵を投げる。

友里は呆然とした顔でそれをキャッチする。

そして中里は財布の中から従業員証を見つけて、読み上げていった。

「やっぱりこの男の職場は引越センターだったな。自分の仕事を悪用するなんて、何て下衆な奴なんだ」

ふんっと吐き捨てるように言う。

「それに『俺のエビちゃん』だなんて……好みまで物好きときたよ。やれやれ」

そう言ってため息を付く中里を見て、友里は唖然とした顔になった。

しかしすぐに表情を戻し、立ち上がる。

「で、どうするこの男?」

汚らわしいものを見るように横目でちらりと見る。

「どうするって?」

「マスコミとかには知られたくないけど……やっぱり警察に連絡した方が良いわよね」

「け、警察!?」

「ちょっと何よ……貴方、警察の話になるとキャラ変わるわよね……って!」

「ふぎゃあ!」

手に飛びついてきた中里を、友里は思い切り蹴り飛ばした。

「まさか貴方、何か犯罪を?」

「いや……よく指名手配顔って言われるが、決してそういう訳では無い。ちょっとやむにやまれぬ事情があるんだ」

中里は複雑な表情で言う。

「相変わらず意味不明ね。でも、やっぱり警察呼ぶしか仕方ないわよね」

そう言って友里は携帯を取る。

「警察は! け、警察は!」

縋るような目で見てくる中里に、友里は思いっきり眉間にしわを寄せた。

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